漢方の葵堂薬局・薬剤師の西岡敬三です。
私がお伝えしたい妊活のメッセージの中で、最も大切だと思っていることの一つが、
「妊活って楽しく取り組むものなんですよ!」ということなんです。
不妊に悩む方々にお会いすると、皆さん本当に真面目で一生懸命なんですね。
体質改善のために食事を厳しく管理して、漢方を飲んで、病院のスケジュールに合わせて生活する。
妊娠するために「あれもしなければ」「これもしなければならない」と、自分を追い詰めてしまう方が非常に多いんです。
そのお気持ち、よく分かります。
でもね、妊活において「頑張りすぎ」は時に逆効果になってしまうんですよ。
なぜなら、その頑張りによって生じる「ストレス」こそが、妊娠を遠ざける大きな原因となるからなんです。
頑張りが生む「ストレス」の正体
現代社会でストレスフリーな生活なんてあり得ませんよね。
仕事や生活の中で避けられないストレスに加えて、妊活そのものが義務や不安になってしまうと、
心身ともにダメージを受けてしまうんです。
中医学では、体内のエネルギーの流れである「気」の巡りがストレスによって滞る(気滞)と考えるんですね。
この気の流れの悪さは、単に気分が落ち込むだけじゃなくて、妊娠力を左右する体の機能に悪影響を及ぼしてしまうんですよ。
特に顕著なのが「基礎体温の乱れ」なんです。
ストレスや不安が強い方、あるいは考えすぎてしまう方に多く見られるのは、
低温期も高温期も体温が安定せずに上下動を繰り返す、いわゆる「ガタガタした基礎体温」です。
ストレスは自律神経のバランスを崩してしまうので、体温調整がうまくいかなくなるんですね。
さらにね、ストレスは甲状腺ホルモンの数値にも影響を与えることが分かっています。
甲状腺ホルモンは卵胞の成長に関わる重要なホルモンですから、ストレスが溜まると良質な卵子を育てる邪魔をしてしまうんですよ。
それに強いストレスは血流を悪化させて、体の冷えにもつながっていくんです。
結果として、真面目に頑張っているのに
「体調が悪い」「眠れない」「基礎体温が乱れる」といった体からのサインが出てしまって、
さらにそれが「ちゃんとできていない」という新たなストレスを生むという負のスパイラルに陥ってしまう。
これ、本当によく見るパターンなんです。

妊活を「義務」から「楽しむ時間」へ変えましょう
私たちが目指すべきは、妊活を「ねばならない(義務)」としてじゃなくて、「楽しめること(喜び)」として捉え直すことなんですね。
特に心身の負担を減らすために、以下の二つの「ねばならない」から卒業してみませんか?
1. 基礎体温と情報収集の「ねばならない」を捨てる
基礎体温の計測は、体の状態を知る重要な指標なんですが、
毎日その数値に一喜一憂して、測ること自体がストレスになっている方もいらっしゃるんですよ。
もし計測が負担になっているなら、
「つけたくなったときに測りましょう」というくらいの気持ちで大丈夫です。
無理なく、淡々と生活習慣の一つとして続けることが大切なんですね。
それから、他人の状況との比較も大きなストレス源なんです。
特にSNSや妊活ブログを読んで、自分と比較して落ち込む経験ありませんか?
もしあるなら、勇気を出して「読まない」という選択をしてください。
体のために、ストレスを避ける行動を優先するべきなんですよ。
2. 食事とタイミングの「ねばならない」を緩める
食生活の改善は西岡式妊活の柱の一つなんですが、厳しくなりすぎるのも禁物なんですね。
「良い食事をしなければ」とお互いに口うるさくなってしまって、
食事がストレスになってはいけないんです。
まずは「できることから少しずつ」始めて、
朝は何かお腹に入れるだけでもOKという柔軟さを持ってほしいんです。
それから、排卵日を狙うタイミング療法は、
時に夫婦関係に深刻なストレスをもたらすことがあるんですよ。
特に女性側が「この日は絶対にしないといけない」という強迫観念に駆られると、
その義務感がパートナーにも伝わって、リラックスできない状況が生まれてしまうんですね。
妊娠への近道は、義務感ではなくお互いがリラックスして楽しむ心の余裕を持つことなんです。
西岡式:ストレスを減らす具体的なアプローチ
ストレスを完全にゼロにはできませんが、
上手に発散して、ダメージを最小限に抑えることはできるんですよ。
私が長年この仕事をしてきて、効果的だと感じた方法をいくつかお伝えしますね。
脳と体を休ませる時間の確保
最も大切なストレス対策は、「質の良い睡眠」なんです。
寝る前にスマートフォンやPCの画面を見ていると脳が休まりません。
脳を休ませる時間を意図的に作って、ぐっすり眠ることで自律神経が整って、乱れた基礎体温も安定に向かうんですね。
就寝時間が遅いと、卵胞の成長を促すホルモンが十分に分泌されにくくなるんですよ。
夜型生活の方は徐々に就寝時間を早めていきましょう。

好きなことを見つけて楽しむ
ストレスは溜め込まず、すぐに発散できる方法をたくさん見つけておきましょうね。
自分が心から楽しいと思えることなら、
ゲームでもドラマ鑑賞でも何でも構いません。
体を動かすことも有効なんです。
- ジョギングやウォーキング
- エアロビクスなどの有酸素運動
心拍数が少し上がって汗ばむくらいの有酸素運動は、
ミトコンドリアを活性化させて、ストレス解消にもつながるんですよ。
運動が苦手なら、
- ストレッチ
- 仰向けで手足をブラブラ揺する「ゴキブリ体操」
だけでもOKです。
それから、イライラしたり考えすぎてしまう時は、
ゆっくりとした腹式呼吸(瞑想)がおすすめなんですね。
鼻からゆっくり息を吸い込んで、
口をすぼめてゆっくり吐き出す呼吸を数分間続けるだけでも、
- 気持ちが落ち着いて
- 自律神経が整ってくる
んです。
パートナーと協力し合う
妊活を一人で頑張らないでください。
不安や悩みを抱え込まず、パートナーと話し合いましょうね。
仕事のストレスが強い場合は、
- 会社で解決方法を相談したり
- 時には周りの協力を得る
ことも必要なんです。
夫婦で協力体制を築いて、時間に追われる生活にゆとりを持たせることが、
リラックスにつながるんですよ。
まとめ
妊娠しやすい体づくりは、
「こうあるべきだ」という理想像を追い求めて、自分を追い詰めることじゃないんです。
疲労やストレスは「気」や「血」を消耗させて、妊娠力を低下させてしまいます。
「〇〇をしなければならない」じゃなくて、
「〇〇ができるときはするけれど、できないときもある」と、
ゆるく妊活を楽しむくらいの気持ちでいるほうが、
かえって妊娠へまっしぐらに進むコツかもしれませんね。
心の余裕を持って、ご自身の体を大切にして、
楽しく体づくりに取り組んでいきましょう。
これは遠回りに見えて、実は最も確実な近道なんですよ。

